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劇団 青年劇場 第96回公演 紀伊國屋ホール 元気にたくましく育ってほしいと願った親が付けた名前がなんと「将軍」。 家から一里四方の外に出たことがない貧しい小作人の一人息子が主人公。 毎日野良仕事に明け暮れるのんびりとした生活しか知らなかった呉将軍は、ある日突然軍隊に招集される。 田舎者でおよそ軍人らしい振る舞いの出来ない彼は軍隊内で嘲笑の的であったが、ある時自軍の劣勢挽回を企む軍司令官の目にとまる。 実は敵の大攻勢が間近に迫っていて、劣勢な味方は壊滅寸前なのであった。 一計を案じた司令官は、毎日重要な作戦会議中に呉二等兵を呼び出しては会議中に自分の肩を揉ませる。 肩もみをさせながら、いかに自軍には強力な予備兵力があるかを力説し、それとなく呉将軍の耳に入れておく。 機が熟したところで口実を設けて彼を最前線に置き去りにしてしまう。 たちまち敵軍に捕らえられた彼は拷問への恐怖からみずから会議で聞いていた情報をぺらぺらと喋りまくる。 適の情報部は迷うが、呉将軍のいかにも朴訥な様子をすっかり信用して、計画していた大攻勢を中止してしまう。 やがて、呉将軍のもたらした情報がデタラメで、千載一遇の勝機を逸したことを知った敵軍は呉将軍をスパイとして処刑してしまう。 故郷の村で将軍の帰りを待つ母親と婚約者の元にはには、兵士たちが出撃前に切って保存してあった髪の毛と爪とが白木の箱に入って返還される。 彼女らの嘆きと共に幕が下りる。 青年劇場の名バイプレイヤー、吉村直がなんと初の主役を見事に演じきっている。 この戯曲は韓国の現代演劇界を代表する教科書的な作品だそうな。 ただ物語の中盤で、万一遺体が回収できなかった時のために兵士たちが自分の髪の毛や爪を切らされる場面で、呉将軍だけが手の爪だけでなく足の爪まで切って、周囲の失笑を買う場面、どうなんだろう? 勘の良い人にはあの場面で結末が分かってしまうと思われ。 作品のタイトルとも絡むが、いかがなものか? |
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